「ユニクロ帝国の光と影」というタイトルですが、どちらかと言うと、ユニクロの影の部分にスポットライトを当てている本です。
この本では
・現場で働く労働者の実態
・経営者である柳井正さんのパーソナリティ
の2点が特に強調されています。
著者はユニクロの影の部分を読者に知ってほしかったのかもしれません。
ユニクロで働くことの厳しさ、中国の工場で働く人の厳しさを綿密な取材によって明らかにしています。
なのですが、この本を読んだ感想は
・ユニクロってスゲー
・柳井正さんってスゲー
です。
この本では、ユニクロの経営幹部が辞めていくことが問題のように書かれています。
が、「それってそんなに悪いことなんでしょうか?」と考えてしまいました。
逆の視点から見れば、身内にも厳しくなあなあを許さない決断力のある経営者ともとれると思います。
確かに仕事に厳しい人なんだと思うのですが、「やっぱり、そこまで徹底しないと結果って出ないんだな〜。」って考えさせられます。
この本は”経営者である柳井正さんのパーソナリティが強調されている”と紹介しましたが、なんか柳井さんの人格を批判しているみたいで、正直いって読んでいて嫌な気分になりました。
仕事や他人に厳しい人って確かに人間関係とかでいろいろ摩擦がありそうですが、ユニクロと柳井さんの功績は素直に賞賛すべきだと思います。
他のユニクロ本も数冊読んだ人なら、バランスのとれた読み方ができる本ではあります。
2011年09月04日